「CMの間にトイレ」発言で番組を降板した乱一世
<1997年8月>
テレビ朝日で放送されていた人気深夜番組「トゥナイト2」の準レギュラーだった乱一世(当時47)。思わぬ騒動を引き起こしてしまったのが26日の放送だった。
担当はお色気コーナーのリポート。乱がCMに入る直前にコーナーの予告をする。こんな大げさな口上だった。
「今日のネタはちょっとやそっとじゃ見られません。親類縁者にも電話してください。2分間だけ、みなさんに猶予を与えたいと思います。トイレに行かれる方はトイレへ。この2分間に行かないと大変なことになりますね」
ご存じのように民放の経営は、CM収入で成り立っている。「CMの間にトイレに行け」という乱のこの発言は放送界の禁句だった。あいにく「トゥナイト2」は生放送番組。この発言はそのまま放送されてしまった。その直後、乱も気がついて「CMのあとで謝ろうか」と思ったが、現場のスタッフは「乱さんのキャラだから大丈夫だろう」とそのままになったという。
だが、これが大ごとになる。乱にとって運の悪いことに、テレ朝はこの年の2月9日放送の「サンデージャングル」と2月11日放送の「ニュースステーション」で、CM直前に「トイレは今のうちに」との字幕を出してしまうミスを続け、CM軽視としてスポンサー側の怒りを買っていた。