個性派・佐藤二朗のブレークは堤幸彦監督の演出感覚のおかげ

公開日: 更新日:

 当時、小劇場ブームで飯島さん、鈴木さんの2人が主宰する「自転車キンクリート」という劇団もその中のひとつでした。僕はこの公演をきっかけに所属した。その自転車キンクリートの舞台を堤幸彦監督が見てくれて、僕の人生に大きな転機が訪れました。

 ドラマの「ブラック・ジャック2」に使ってくれて、僕ひとりをワンショットで映してくれたんです。普通、役名もない端役にフォーカスすることなんてありえないし、余計な演技をしてもカットされて終わるのが常。ところが、堤さんはそういう無名の役者も使ってくれた。

 そのワンシーンのおかげで舞台以外の仕事が入るようになりました。

本木雅弘からスカウト

 主演のブラック・ジャックは本木雅弘さん。本木さんと本木さんの所属事務所の社長がたったワンシーンの僕に目をつけてくれ、僕をスカウトしてくれました。

 堤さんはいつもそれほど多くの演技指導はしません。僕はもらった役を自分なりに消化してカメラの前で表現する、堤さんはそれを切り取る、そんな関係です。舞台からテレビにシフトするのって難しいこともよく聞きますが、僕の場合は堤さんからいただく仕事をこなしているうちにクリアできていた。もちろん、自分なりにテレビでの見せ方は、少しは考えましたが、毎回ぜんぜん違うタイプの役をいただくので、次第に演技のバリエーションがサンプルとして映像になっていく。それがまた次のオファーを呼び、仕事の幅が広がっていきました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  3. 3

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  4. 4

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  5. 5

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  1. 6

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  2. 7

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  3. 8

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

  4. 9

    中居正広が払った“法外示談金”9000万円の内訳は?…民放聞き取り調査で降板、打ち切りが濃厚に

  5. 10

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭