安田美沙子「壁にぶつかるたびに和田アキ子さんがアドバイスを」
■ときに母のようで、ときに姉のよう
転機が訪れたのは2011年の夏、「郵便配達夫の恋」という島を舞台にしたお芝居をやらせていただいたときでした。演じながら本当に島が見え、島に立っている気がしたんです。役に入れた、というのでしょうか。バラエティーでも、自分の間でしゃべれたと思える瞬間があり、ようやくこの仕事の面白さ、やりがいを実感できるようになってきたんです。アッコさんから、「この子は仕事が好きな子や。飲み友達や」って言っていただいたときは本当にうれしかった。
芸能界の大先輩は、ときに母のように、ときに姉のようで、今もしょっちゅうお宅にお邪魔したりしています。最近は飲んだ後、「ほな、メーク落とそか」と並んで鏡台の前に座り、化粧品の話から恋バナ(話)までして盛り上がるんです。「豚汁にはバターを少し入れるんや」などと、お料理まで教わっています。
自分が芸能界に向いているという自信はいまもありません。3月に結婚したときも、やめ時かと思いました。ただ、取りあえず5年と思って続けたから、今がある。35歳を目指して頑張れば、40歳まで、さらにその先まで行けるかもしれない。はるかかなたを走るアッコさんの背中を追いかけて、もう少し頑張ってみようと思うんです。