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ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

強烈な外見で圧倒 メイプル超合金は“出オチ芸人”にあらず

公開日: 更新日:

連載コラム 2016新春「笑」芸人解体新書】

 「人は見た目が9割」といわれるが、芸人も例外ではない。外見の印象が強ければ強いほど、見る者の心に残りやすくなる。最近の若手芸人の中で最もインパクトの強い外見を誇っているコンビが、メイプル超合金だ。

 金髪で上下真っ赤の衣装に身を包んだ怪しげな男・カズレーザー(31)と、おかっぱ頭で体重130キロの横綱級女芸人・安藤なつ(34)。1人ずつでも十分強烈なのに、そんな2人がコンビを組んでいるのだからその存在感は圧倒的だ。安藤はその体形を生かして、NHKのドラマでコラムニストのナンシー関を演じて話題になったこともあった。

 ただ、彼らは決して見かけ倒しの「出オチ」芸人ではない。昨年末の「M-1グランプリ」では見事に決勝進出。正統派の漫才師ばかりが並ぶ決勝の舞台で、彼らは見た目も芸風も全く異質だった。

 客が重くてやりづらいとされる1番手だったにもかかわらず、その漫才は爆発的にウケた。審査員の点数こそ伸びなかったものの、視聴者と観客に与えた衝撃は大きかった。審査員のひとりであるチュートリアルの徳井義実もあまりのショックに「赤い人、ホンマにヤバいと思うんですよ」とコメントを残していたほどだ。

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