ライバルが虎視眈々? 東芝危機で「サザエさん」争奪戦も
東芝の2016年4月~12月期連結決算の発表が延期され、市場や金融業界に衝撃が広がっている。代わりに発表された業績見通しは純損益4999億円の大赤字。主力の半導体事業の売却も取りざたされるなど「解体」含みの危機に瀕しているが、この問題、国民的アニメ「サザエさん」(フジテレビ系)にも影響を及ぼす可能性がある。
サザエさんは放送開始の1969年10月から98年10月まで東芝の1社提供だった。それ以降は他の企業も広告を出すようになったが、お茶の間ではいまだに「サザエさん=東芝」のイメージは根強い。昨年3月には室町正志社長(当時)が記者会見で白物家電のCMを取りやめる方針を明かしつつも、サザエさんのCMについては「東芝のイメージ戦略もある。継続したい」と語っていたほどだ。
だが、コトここに至っては話は別。巷間ささやかれているような「国有化」なんて事態になれば、広告費は真っ先にカットされるのは明らかだ。そんな展開をライバル企業は舌なめずりしているという指摘もある。
「東芝がサザエさんのスポンサーにこだわっているのは、磯野家の日常風景で家電が頻繁に映り込むことに由来するとも言われています。そのため、東芝がスポンサーを撤退する場合、ライバル家電メーカーが広告を出すにはうってつけの番組なのです。日曜夜に家族がそろって視聴することから、広告効果が高いのも魅力です」(テレビ関係者)