朝ドラ「わろてんか」 子役使わず松坂桃李を起用の狙い
来月2日にスタートするNHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」の第1週試写会が6日に行われたのだが、見る者の心をざわつかせるキャスティングが施されていた。
今作は夫とともに寄席経営を手がけ、のちに吉本興業を設立した吉本せいをモデルとする“実話モノ”。初週はヒロイン・てんの幼少期を描き、将来の夫となる藤吉との出会いを丁寧に描く。ところが、子役の新井美羽(10)がてんを演じるに対し、藤吉役は初っぱなから松坂桃李(28)を投入。物語上の年齢設定は、てん9歳、藤吉16歳だが、実年齢で18歳差の男女の運命の出会いはなかなかシュールなのだ。
ほかにも一緒に成長していく同世代の登場人物を子役が演じている中、なぜ松坂だけ? その理由について、制作統括の後藤高久チーフプロデューサーは「ヒロインがのちに当時を述懐する場面で(松坂ではない)別の顔が映し出されると不自然。あえて子役を起用しなかった」と説明する。
もっとも、松坂の起用について「カッコ良いから」(前出の後藤CP)と話すように、松坂のイケメン効果も狙った部分もあるだろう。初回から起用することで主婦層の支持を得て、スタートダッシュも期待できる。