広瀬アリスはパワフルでよく笑うエネルギッシュな個性派
ボーイッシュだったので、デビュー当時は映画やCMのオーディションの書類が間違って男子に分類されたことがあるというエピソードを、所属事務所のスタッフから聞いた。
もうすぐ26歳になる今では、シックな秋服が似合うオトナの女性になったが、よく笑う人という部分は変わっていない。
NHK朝ドラ「わろてんか」で松尾諭とコンビを組む大阪の漫才師を演じ、滝藤賢一とダブル主演した「探偵が早すぎる」(日本テレビ系)でもコメディーでのパワフルな演技を見せた。当時インタビューした時に「私みたいに、ここまで振り切ってやっている女優さんを、あまり見たことがないです」(「日経エンタテインメント!」18年10月号)と話していたことが強く印象に残っている。
妹の広瀬すずが、静かなので近づいてきても気が付かないEVのように、いつの間にか演技のスイッチが入っているタイプの女優なのに対して、姉のアリスは、アクセルを踏み込むと急加速でトップスピードに達するスポーツカーのように、短い時間でテンションを最大地点まで持っていくのがうまい、エネルギッシュな個性派女優だ。