アメリカで麻疹が大流行…ケネディ新保険福祉省長官の「タラ肝油が効く」発言が物議
アメリカでは南部のテキサス州を中心に麻疹の大流行が続き、患者は160人を超えています。それに対し、トランプ政権のケネディ新保険福祉省長官が、ワクチンを勧める代わりに「タラ肝油が効く」と発言し物議を醸しています。
160人の麻疹患者のうち、80人は予防接種を受けてないことがわかっています。また74人は接種したかどうかはっきりしていません。重症化し入院したのは20人で、ワクチンを接種しなかった子供1名が死亡しました。アメリカで麻疹の死者が出たのは約10年ぶりです。
麻疹は非常に感染力が高く、ワクチンを接種していない場合の感染率は90%に上ります。CDC米疾病予防管理センターによれば、幼稚園児の麻疹ワクチンの摂取率は9割を超えていますが、2019〜20年の95%から2023〜24年の93%と減少傾向にあります。
接種が減った原因は、コロナ禍を経て広がったワクチンへの懐疑的な見方ですが、当のケネディ長官もワクチン懐疑論者として知られてきました。
ケネディ長官はフォックス・ニュースのインタビューで、「麻疹の患者が高濃度のビタミンAとDを含むタラ肝油で治療を受けて、効果をあげている」と語りました。