話題の「日本沈没」もサマサマ…携帯・スマホでドラマが激変、コストもイライラも大幅減
1973年の映画では、深海潜水艇の操艇者や地球物理学者が、日本列島の沈没が迫っていることを一刻も早く知らせたいと焦っても、なかなか相手がつかまらない固定電話でのやりとりだったり、日本政府はいちいち会議を招集して報告させたりと、なんともまどろっこしい。
この日曜劇場版では、関係者はスマホで頻繁に情報やデータを交換し、言い争いもする。異端の学者が主張する沈没説もイッパツで首相官邸に伝わった。
「近ごろのドラマは、さまざまなシーンにスマホを多用して展開を早くしないと、視聴者はイライラします。恋し合う2人が、連絡が取れなくてすれ違いばかりなんていうお話では、たちまちチャンネルを替えられてしまう。ミステリーでも、脅迫文は手紙で届くのではなく、いまはメールです」(放送作家)
そのスマホを最も上手に使っているドラマは「相棒」(テレビ朝日系)だろう。杉下右京が「ヒマか?」の角田課長に協力を求めるときも、冠城亘から報告を受けるのも、被害者からのSOSもみなスマホだ。これをそのたびに会ってやっていたのでは、話はなかなか進まない。20日放送の第2話ではスマホシーンがなんと11回もあった。