NHKドラマ「大奥」シーズン2今秋放送 見どころは赤面疱瘡ワクチン開発や西郷隆盛との対決
それにしても、「大奥」は10年ほど前にすでにTBSが映画や連続ドラマにしていて、本作はリメーク。NHKはなぜそんなドラマを今、企画したのか。
「TBSのころは、男女逆転とボーイズラブのちょっと危ないお話という感じでしたが、この10年間でジェンダーに対する認識が大きく変わりました。女性の将軍に違和感はありませんし、同性婚だって当たり前です。冨永愛の8代・吉宗なんか、凜々しくてしたたかで哀しくて、『暴れん坊将軍』なんかよりよっぽど上様らしいですよ。男中心社会へのアンチという意味では、現代の日本に通じる問題提起になっています。“やるなら今でしょ”とNHKは仕掛けたわけです」(テレビドラマ批評家)
男女の役割をぐるり逆転することで、「女なんだから」「男らしく」という押しつけをぶっ壊そうよ、というメッセージでもあるのだろう。発達障害の女性将軍(9代・家重)も活躍させるなど、とにかく意欲的だ。
「大奥」では、インティマシー・コーディネーターを導入したのも話題になった。濡れ場や肌を露出するシーンが少なくないので、俳優たちがそうした演出を納得して演じているかを確認し、サポートするスタッフで、NHKで初めて。