中島みゆきの巻 まん丸のメガネ、短い鉛筆 ノートにちっちゃな字で書かれた詞
アタシの場合、聴きたいと思う曲と、歌いたいと思う曲は全然違うの。
今のアタシが一日中聴いていてもいいと思っている曲は昭和のムード歌謡。ここにも登場していただいたアローナイツさんとかね。でも歌ってみたいのは、ちょっと違うのね。前回のりりィの曲とか、すぎもとまさとさんの曲とか。それは昔から変わらない。だから初めて中島みゆきちゃんの曲を聴いたときは衝撃だったわね。
「愚図」がヒットして全国キャンペーンとか忙しくなった頃、仕事の移動で乗った飛行機の中でみゆきちゃんの「アザミ嬢のララバイ」を耳にしたときは、もう瞬殺ですよ(笑)。
ちょうどその頃、事務所もメーカーも次の曲を誰に頼むか探していたの。そんなとき、アタシが「この人だ! この人に曲を書いてもらおう!」って。ポプコン(ヤマハポピュラーソングコンテスト)で「時代」がグランプリを取って一部では注目されていたけど、みゆきちゃんがまだ、そんなに有名ではなかった頃の話ね。
「時代」のあとに「アザミ嬢のララバイ」を歌っていて、アタシはこっちの曲のほうが好きだった。で、即、アタシの方からリクエストしたんです。この人に曲を書いてもらいたいって。