熊切あさ美さんが明かす大物芸能人との酒エピソード「売れない時代の貴重なお話を聞けて」
熊切あさ美さん(タレント/42歳)
かつては「崖っぷちアイドル」と呼ばれたが、40歳で出した写真集をきっかけに再ブレークした熊切あさ美さん。「酒人生」のコーナーで語ってくれたのは大物芸能人との酒エピソードと、結婚しない勝ち組の話……。
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今はお酒が大好きですけど、父も母もほとんど飲めなくて、お酒が飲めない家系なんです。だから、芸能界に入ってからも飲めず、28歳くらいまではカシスオレンジ1杯か2杯で酔っぱらったり吐いたりしました。
でも、私自身にまだ昭和の芸能界の名残があって、先輩が飲んだら私も飲まなきゃいけない。番組終わりの飲み会や打ち上げで「飲めないんです」と言うと、周りが冷めたりする。今の若い子は平気で「私、飲めないです」と言えますけど、飲める女の子は可愛がられる時代でした。
でも、私は先輩たちからいろんなお話を聞けるお酒の場が好きでしたから、飲めるための練習をして、強くなりましたよ。おかげで大先輩たちからお酒の場でしか聞けないお話を聞けて、楽しかったです。
志村けんさんは舞台をご一緒にやらせていただけた時期、苦労された若手の頃のお話を聞かせてもらえましたし、やしきたかじんさんとは関西でかなり飲ませていただきました。
私、当時は関西の仕事に一人で行っていたのでホテルの部屋でカップラーメンばかり食べていたんです。すると、たかじんさんが気を使って誘ってくださり、「売れなかった頃はここでバイトしてたんだよ」と昔、働いていたバーにも連れていってくださいました。
志村さんもたかじんさんも「売れない時期はあっても苦労されてスターになったんだな」とわかり、そういうエピソードが知れるお酒の場はとても貴重でした。
■吉幾三さんは私の「パパ」。ハイボールをサクッと飲むのがカッコいい
今でも吉幾三さんは私のことを気にかけてくれて、コロナ禍からお会いできてないのですけど、それ以前は「飲みなさい、飲みなさい」と楽しくお酒を勧めてくれて。私は吉さんを「パパ」と呼んでますけど、もちろん変な意味じゃなくて、芸能界でのお父さんと思ってるほど親しくさせていただいてますから。吉さんはハイボールを明るくサクッと飲む感じがカッコいい。私、吉さんの「と・も・子…」が大好きなんですよ! ある日、お店で「歌が聴きたいです!」とリクエストすると何曲も歌ってくれて。当たり前ですけど本当に上手! うれしすぎたけど、「これ、いくら払わなきゃいけないんだろう」と後から考えたりして(笑)。
私の実家がある千葉でコンサートがある際に、「お母さんといらっしゃい」と言ってくださったので、一緒に見に行かせてもらい、楽屋に挨拶に行ったんです。その時は楽屋で歌ってくれて。吉さんの楽屋にこたつが置いてあり、吉さんに「寒いから入りなさい」と勧められてお母さんと入ると吉さんが1曲歌ってくれました。私はお酒を飲むと素になれるので多分、娘のように可愛がってくれるんだろうなと思います。