宇崎竜童さんはお一人の時はよくしゃべるのに、阿木燿子さんとご一緒だと…
1975年に東宝レコードからキャニオン・レコードに移籍。移籍第1弾はなんとしてもヒット曲を出さなければって、アタシも必死でした。
それまで、バラエティー番組やドラマに出させていただいたり、タレントとして結構、売れてはいたんです。でも、歌手になるために東京に出てきたわけで、やっぱりヒット曲が欲しかった。そこで、田辺社長が曲作りをお願いしたのが宇崎竜童さんと阿木燿子さんだったんです。
宇崎さんはその頃、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドをやられていて、「スモーキン・ブギ」「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が大ヒット。一世を風靡していた宇崎さんと阿木さんの曲に、田辺社長がピンときたのかもしれません。頼みに行ったとき、社長は「研ナオコを男にしてやってください!」って言ったとか言わないとか……(笑)。
その流れで宇崎さんと阿木さんにお会いしたんです。もう緊張しちゃって何を話したかよく覚えてないんですけど、キャラクター優先で売り出していたアタシの素を見て出来た曲が「愚図」でした。