ドラマ「湯遊ワンダーランド」原作者のまんきつさん「サウナは肉体と魂をチューニングする場所」
保護犬の世界は知らなかった
──「ワンダーランド」シリーズとしては、アル中→サウナと来て、今度は犬です。企画のきっかけは?
「サウナの中で夕方のニュース番組を見ていて、ペットショップで売れ残った犬を引き取る業者のひどい実態を見たことですね。それを見て、『保護犬活動』に興味を持ったんですよ」
──全部、つながってるんですね。
「実家では子どもの頃から犬だけでなく、爬虫類やらアロワナ、鳩や九官鳥などずっと動物がいたんですけど、恥ずかしながら、そういう世界を知らなかったんですね。それで、そういう世界をもっと知ってもらいたいなと思って描きました。今、元保護犬のポテトとペットショップで売られていた黒柴の銀ちゃんと暮らしていますが、とにかく犬を飼うことはお金も労力もかかるけど、自分が健康で生きなくちゃって気持ちになります」
──保護犬の世界や2匹とのユーモアあふれる日常が描かれています。
「この前は、銀ちゃんを散歩させていて、抱っこしようとしたら、ぎっくり腰になったんですよ。それで初めて電気風呂のよさに目覚めまして……今はだいぶ回復しましたが、電気風呂に入るたびに出禁になったおばあさんを思い出します(笑)」
(取材・文=平川隆一/日刊ゲンダイ)
▽まんきつ 1975年生まれの48歳。2012年、ブログ「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」が話題となり、2015年に初の単行本「アル中ワンダーランド」(扶桑社)をリリース。同シリーズは、「湯遊ワンダーランド」、「犬々ワンダーランド」(週刊「SPA!」で好評連載中)と続く。