虫さされと思ったら…そのブツブツは「帯状疱疹」の恐れあり
「複数の薬を組み合わせたり、種類を変えたりと打つ手はいくつかありますが、帯状疱疹後神経痛が2年以上続くと、完全に治る人はほとんどいません」
帯状疱疹後神経痛になりやすい人は、(1)最初の発疹が重症(2)60歳以上(3)発疹の範囲が広い(4)1個1個の発疹が大きく、隣の発疹とくっついている――などの特徴がみられる。ただし、これらに該当しなくてもなる可能性はあるので油断は禁物だ。ちなみに、60歳以上の場合、10人に1~2人が帯状疱疹後神経痛を発症するといわれている。
そのリスクを回避するには、早く治療を開始することだ。
「発疹が出て3日以内の治療がベストです。帯状疱疹後神経痛を起こす率は、3日以内でも10日以内でも差はないというデータが出ています。しかし、神経の炎症後の変性の程度が痛みに関係しているとなると、早く治療をした方が炎症の広がりを食い止められると考えられます」
帯状疱疹は高齢者に多い病気だ。帯状疱疹後神経痛が気になるなら、帯状疱疹ワクチンという予防接種を受けるのもいい。ワクチンは現時点では健康保険が利かないが、効果は10年は続くとみられている。