【HIV】豊島病院・感染症内科(東京・板橋区)

公開日: 更新日:

 HIV感染症とエイズ発症後の治療は基本的には同じで、ウイルスの増殖を抑える抗HIV薬を生涯飲み続ける。作用の違う複数の抗HIV薬を組み合わせる「多剤併用療法」が標準的だ。

 従来は飲む錠剤の数が多かったり、下痢や発疹などの副作用も出やすかった。それが、複数の薬の合剤や副作用の出にくい新薬が相次いで登場。患者の服薬の負担が減り、薬の耐性ができる割合が格段に減っている。

「新薬が次々開発されるので、1~2年で薬の選択が変わってきます。当科の特色は、常に最新のガイドラインに沿った最先端の治療を提供しているところです。現在の薬の第1選択肢は4種類、第2選択肢でも4種類以上ある。症例が多く、慣れた施設でないとうまく使いこなせません」

 紹介患者の中には、古い治療法を受けている患者が少なくないという。同科の抗HIV療法の基本は、1日1回、1回1錠、インテグラーゼ阻害薬を中心に組み合わせた合剤で、米国でもスタンダードな内容だ。常時40~50人の患者が治療を受けている。


 また、治療法の進歩で患者の余命はHIV感染のない人と変わらなくなってきている。患者の年齢が高まるにつれ、生活習慣病などの持病の薬との飲み合わせで、抗HIV薬の種類を変えていく必要があるという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑