【五十肩】入浴は短時間で済ませ市販の痛み止めでしのぐ
「慢性期では炎症が治まるので痛みは和らぎますが、次第に関節包が硬くなって肩の動きが悪くなります。そのまま動かさないでいると肩の可動域が狭くなるので、無理のない範囲で少しずつ動かすことが大切です」
炎症が治まれば、今度は肩を温めて血行を良くした方がいい。温めると痛みが和らぎ、動かしやすくなるので、肩のストレッチや運動はお風呂の後にでもやろう。「振り子体操」や「うちわ体操」は、肩関節の拘縮を予防する運動療法として整形外科でも指導される。
◆「振り子体操」…立ち姿勢でおじぎをした状態から、肩が痛い方の腕を垂らし、力を抜いて前後左右に振る
◆「うちわ体操」…肩の痛い方の肘を90度に曲げて、脇を締めてうちわを仰ぐように左右に振る
一般的には、発症から6カ月ほど経つと痛みがほとんど治まる「回復期」に入るといわれている。回復期に入っても、積極的に肩を動かすことが大切だ。
「ただ、実際には約半数の患者さんに痛みや関節の可動域制限が残り、10%は日常生活に支障を来すほどの障害が残ることが報告されています。発症時の症状が強いほど予後が悪いので、症状が強かったり、改善が悪かったりするようなら、きちんと受診するべきです」