【五十肩】入浴は短時間で済ませ市販の痛み止めでしのぐ
肩が強烈に痛む整形外科領域の病気には「石灰性腱炎」や「腱板断裂」などがある。また、肩から胸にかけての不快感、冷や汗を伴うような痛みでは、狭心症などの心臓疾患の可能性がある。このような「安静にしていても肩が痛む場合」は早く受診した方がいい。
しかし、我慢できないほどの痛みではないが、上着を脱ぐ時に痛い、エプロンの紐を結ぶ動作(腕を後ろに回す)で痛い、寝返りを打つ時に痛いといった肩の痛みは「五十肩」(肩関節周囲炎)の可能性が高い。とりあえず、どう対処したらいいのか。
山田記念病院・整形外科(東京都墨田区)の長谷川伸医師が言う。
「五十肩は、関節を覆っている関節包の滑膜に炎症が起こる病気です。病期が『急性期』『慢性期』『回復期』に分けられ、急性期は炎症が強いのでお風呂は短時間にして温めない方がいい。痛みが強ければ、市販の痛み止め(消炎鎮痛薬)の飲み薬や湿布を使うのがいいでしょう」
五十肩であれば、通常は発症から2週間目くらいで「慢性期」に入って、肩の痛みが治まり始める。この時点で痛みが軽減しないようなら、きちんと受診して原因をはっきりさせた方がいい。