ウイルスでⅠ型糖尿病発症も 大人も“春の感染症”に要注意

公開日: 更新日:

 インフルエンザの流行期が過ぎ、ホッとしている人もいるだろうが、安心してはいけない。春には春の感染症がある。「風疹」「はしか」「おたふく風邪」など主に子供がかかりやすい感染症が増えてくる。見逃せないのは、こうした感染症は感染力が強く重症化しやすいだけでなく、感染症によって生涯インスリン注射が手放せなくなる「1型糖尿病」を発症する可能性も高くなることだ。しかも、この1型糖尿病は大人になっても発症し、その患者数は世界的に増えている。

「糖尿病というと食べ過ぎや運動不足をイメージされる方が多いのですが、感染症が原因で発症される人も少なくありません。ウイルス糖尿病は日本糖尿病学会でも認定され、保険病名にもなっています」

 こう言うのは、世界で初めて1型糖尿病のリスクを高める遺伝子を発見した佐賀大学医学部客員研究員で九州大学医学部名誉教授の永淵正法氏だ。膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの絶対量が不足して発症する1型糖尿病は、自己免疫の異変で発症するタイプと特発性タイプがある。

 子供の時期に多く発症する1型糖尿病は、発症時に発熱や喉の痛みといった風邪症状がみられることが知られており、後者のタイプは少なくないと考えられてきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」