タンパク質を効率よく筋肉に 高齢者は寝る前にプロテインを
タンパク質は肉などに多く含まれ、筋肉の原料になり、体のエネルギーにもなる3大栄養素のひとつです。
一時期「肉を食べると病気になりやすい」というような意見が多く聞かれたことがありました。今では炭水化物の制限が広く健康法として行われるようになり、「タンパク質はむしろ多く取った方が健康にも良い」というような意見が多くなっているようです。
タンパク質はもちろん体に必要な栄養素ですが、一定の量しか体では利用はできません。その量には個人差がかなりある、という点が他の栄養素とは違います。無理にたくさんのタンパク質を取ると、腎臓に負担がかかってその働きが悪くなることもあります。ただ、高齢になるときちんと食事を取っていても、筋肉の量が減り、体力が低下するということがしばしば起こります。
こうした時に効率良くタンパク質を筋肉にかえる方法として、最近注目されているのが、寝る前にプロテインを取る、という方法です。
今年の栄養学の専門誌に掲載された論文によると、高齢者が寝る前にプロテインを取ったところ、それが効率的に筋肉に取り込まれて利用されることが確認されました。普通に考えると胃もたれがして健康に悪そうですが、筋肉の量が減って運動も難しいような高齢者では、寝る前のプロテインが有効なことがあるようです。