著者のコラム一覧
石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

コーヒーは長生きできる飲み物か?

公開日: 更新日:

 皆さんの中にもコーヒー好きの方はたくさんいると思います。コーヒーは健康に良いのでしょうか、それとも悪いのでしょうか?

 コーヒーに含まれているカフェインには、心臓を刺激して不整脈を起こしやすくするといった悪い作用もあります。そのことを考えると、コーヒーは健康に悪そうです。その一方で、コーヒーには体から有害物を取り除く抗酸化作用のある生理活性物質が、多く含まれているという報告もあります。このことからは、コーヒーは健康に良い可能性もありそうです。

 2012年に45万人以上の健康調査でコーヒーの体への影響を調べた研究があります。「コーヒーをたくさん飲む人の方が、10%くらい総死亡のリスクが低下した(長生きだった)」という結果でした。

 さらに、今年に入りアメリカの国立がん研究所から新しい調査が発表されました。今度は人種ごとにコーヒーの寿命への影響をみたものですが、ハワイの先住民を除いては、人種の差はなくコーヒーをたくさん飲むほど死亡リスクは低下していました。

 一方で「1日3杯を超えるコーヒーを常用していると、認知症の危険性が増加する」という報告もありますから、たくさん飲めば飲むほど良いということはなさそうです。また、心臓の病気のある方は、カフェインの悪影響も予想されますから、「ほどほどのコーヒーは健康に良い」というくらいに考えておくのが安全であるようです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出