【血圧上昇ホルモン】脳に作用して塩分を取りたい気分に

公開日: 更新日:

 このように血圧上昇ホルモンは陸上の生物にとって欠かせないが、塩分の取り過ぎは高血圧の大きな原因になる。

 高血圧の治療薬(降圧剤)で最初に使われることの多い「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)」は、アンジオテンシンⅡが受容体に結合するのを妨げて、血管を拡張させ、血圧を下げる薬だ。

 アンジオテンシンⅡの産生が過不足を起こす病気はないが、アルドステロンが過剰に分泌される病気がある。「原発性アルドステロン症」だ。

「以前はまれな病気と思われていましたが、診断技術の向上で最近では高血圧患者さんの5~10%がこの病気だとみられています。典型的な症状は、高血圧と低カリウム血症ですが、低カリウム血症を伴わない場合もあります。また、正常血圧の原発性アルドステロン症も報告されています」

 低カリウム血症の症状は、腎臓の濃縮障害による多飲、多尿。重症になると、突然、手足の筋肉が麻痺(まひ)して動かなくなる周期性四肢麻痺が起こる。就寝中に起こることが多く、糖分の過剰摂取などで誘発されるという。

 原発性アルドステロン症は、片側の副腎にできた良性腫瘍が原因のことが多い(約7割)が、両側性の分泌増加も2割を占める。原因が片側なら手術、両側性なら薬物療法が行われる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝