韓国学会誌に掲載 日本人大学生「スマホ依存」の実態は?
総務省の情報通信白書(平成30年版)によれば、情報通信機器の保有状況に関して、モバイル端末全体では国民の94.8%が保有しており、このうちスマートフォン端末が占める割合は75.1%でした。インターネットの利用もスマートフォンがパソコンを上回っており、その利用率は特に若年層で高いことが報告されています。
そんな中、近年問題視されているのがスマートフォン依存症(スマホ依存)です。一日の大部分をスマートフォンの使用に費やし、日常生活に支障をきたしている状況を指す言葉ですが、スマホ依存に関する実態調査の結果が韓国精神神経学会誌2019年2月号に掲載されました。
この研究は、日本人大学生602人を対象に行われたアンケート調査で、スマートフォンの所有状況やインターネットの利用状況の他、スマホ依存に関して100点満点の質問票と、60点満点の質問票を使用した調査が行われています。
アンケートに回答した573人(平均19.3歳)の結果を分析したところ、ソーシャルネットワークサービスで最も利用頻度が高かったのはLINE(ライン)の52%、次いでTwitter(ツイッター)の36.3%でした。スマホ依存は100点満点の質問票を使った評価では、回答者の4.5%に重度依存が認められ、60点満点の質問票を使った評価では、男性の22.8%、女性の28%に依存が見られるという結果でした。
スマートフォンは日常生活を豊かにしてくれる便利なツールです。他方でインターネット依存は、睡眠不足、学力低下、精神面における健康問題などさまざまな影響が示唆されていることも事実です。スマートフォンに“使われる”のではなく、程よく“使いこなす”ことが大事かもしれませんね。