著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

韓国学会誌に掲載 日本人大学生「スマホ依存」の実態は?

公開日: 更新日:

 総務省の情報通信白書(平成30年版)によれば、情報通信機器の保有状況に関して、モバイル端末全体では国民の94.8%が保有しており、このうちスマートフォン端末が占める割合は75.1%でした。インターネットの利用もスマートフォンがパソコンを上回っており、その利用率は特に若年層で高いことが報告されています。

 そんな中、近年問題視されているのがスマートフォン依存症(スマホ依存)です。一日の大部分をスマートフォンの使用に費やし、日常生活に支障をきたしている状況を指す言葉ですが、スマホ依存に関する実態調査の結果が韓国精神神経学会誌2019年2月号に掲載されました。

 この研究は、日本人大学生602人を対象に行われたアンケート調査で、スマートフォンの所有状況やインターネットの利用状況の他、スマホ依存に関して100点満点の質問票と、60点満点の質問票を使用した調査が行われています。

 アンケートに回答した573人(平均19.3歳)の結果を分析したところ、ソーシャルネットワークサービスで最も利用頻度が高かったのはLINE(ライン)の52%、次いでTwitter(ツイッター)の36.3%でした。スマホ依存は100点満点の質問票を使った評価では、回答者の4.5%に重度依存が認められ、60点満点の質問票を使った評価では、男性の22.8%、女性の28%に依存が見られるという結果でした。

 スマートフォンは日常生活を豊かにしてくれる便利なツールです。他方でインターネット依存は、睡眠不足、学力低下、精神面における健康問題などさまざまな影響が示唆されていることも事実です。スマートフォンに“使われる”のではなく、程よく“使いこなす”ことが大事かもしれませんね。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘