高血糖の人に「サッと食べる」習慣を変えてほしい理由
糖尿病をはじめ、生活習慣病対策は、規則正しい、バランスの取れた食生活と切っても切り離せません。いつ食べるか、献立のバランスをどうするか、カロリーをどれくらいにするか……。
挙げだすとキリがありませんが、「いろいろ言われるとやる気をなくす」などと考える方には、まず基本の“き”として、「味わって食べる」ということを覚えてほしいと思います。
時間がないから、ざるそばなどをサッと食べる。時々であれば仕方ありませんが、日常的には避けていただきたい行為。特に血糖値が高めと指摘されている人は注意してほしい。
サッと急いで食べてしまうと、インスリンの分泌が遅れ、食後の血糖値が急激に上がります。すると今度は血糖値が急激に下がります。食後の血糖値の急上昇、急降下を「血糖値スパイク」と呼びます。血糖値の急上昇の時には強い眠気が生じ、急降下の時にはイライラ、集中力や判断力の低下などが起こります。
さらに血糖値スパイクを何度も繰り返していると、血糖値スパイクが活性酸素を発生させて血管を傷つけやすくし、血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞といった重大病のリスクも高まります。