著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

引きこもりにも関係が? X染色体絡みの病気は隔世遺伝する

公開日: 更新日:

 保因者から生まれる子、つまり孫には50%の確率で病気の遺伝子が伝わります。それが男児なら、ほぼ100%の確率で発病します。女児は発病せず、新たな保因者となります。

 つまりX染色体に起因する病気は、母方の祖父から男孫へと隔世遺伝するのです。また祖母が保因者であった場合も、孫に伝わる可能性があります。祖母の兄弟の中に患者がいたかどうかが分かれば、祖母が保因者かどうかを推定できます。

 X染色体絡みで隔世遺伝する病気は、いまのところ上記の難病系などを除けば、ほとんど分かっていません。しかしかなり以前から、うつ病や引きこもりに関係する遺伝子が、X染色体上にあるといわれています。気になる人は、母方の祖父やその兄弟にうつなどの傾向がなかったか、調べてみるといいでしょう。あるいは自分の父親に問題があったら、あなたのご子息に隔世遺伝するかもしれません。

 もちろん、まだ仮説の段階です。いくつかの調査から可能性のひとつとして浮かんできたものに過ぎず、今後の研究いかんで否定されるかもしれませんが。

【連載】人生100年時代の健康法

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

  3. 3

    元NHK岩田明子は何をやってもウケない…コメントは緩く、ギャグはスベる、クイズは誤答

  4. 4

    Mrs.GREEN APPLEとディズニーのコラボに両ファン懸念…売れすぎた国民的バンドゆえの"食傷感"

  5. 5

    のんを襲った"後輩女優の二股不倫報道"の悲劇…カルピスCMめぐる永野芽郁との因縁

  1. 6

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  2. 7

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  5. 10

    永野芽郁&田中圭の不倫スキャンダルをスルーするテレビ局の身勝手…ジャニーズの時の反省は?