発症リスクを上げる6つの要因<2>慢性膵炎は13.3倍高くなる
膵臓から十二指腸に向かう膵管にブドウの房のような腫瘍ができるものです。腫瘍が主膵管全体にわたる主膵管型と枝にできる分枝型に分かれますが、これらの病変からがんに進展していくことが欧米でも注目されており、注意が必要です。見つかったときは定期的にCTやMRI検査を受け続けましょう。
喫煙は膵がんの発生リスクも高めます。喫煙による膵がんの発生リスクは1・86倍で、1日の喫煙本数が増えれば増えるほどそのリスクは高くなります。喫煙は遺伝性膵炎や肥満などのリスクを増加させることもわかっています。大量飲酒は膵がんリスクをアップさせます。1日の飲酒量がエタノール換算で37・5グラム以上では膵がんの発生リスクを1・22倍アップさせることが報告されています。ただし、それ以下の飲酒については目立った膵がんアップは見られません。
面白いのは、O型以外の血液型も膵臓がんのリスク要因とされていること。米国の国立がん研究所が発表した論文では、O型が膵がんになるリスクを1とした場合、A型は1・32倍、B型は1・72倍、AB型は1・51倍になると報告しています。ABO式血液型を決定する領域における遺伝的変異が、膵がんリスクと関連するからです。