インプラント治療で大切なのは資格よりも医師との信頼関係
しかし毎回、質問することをメモ帳に書いて持参しても、一方的な専門用語での説明が大半で理解できず、ただただうなずくだけ、という感じだったそうです。勇気を出して再質問したら歯科医師との関係にヒビが入るのでは……という危惧からうなずくだけになってしまったのでしょう。そのまま治療を進めていくことに限界を感じ、当院にいらっしゃったわけです(ちなみに、たとえ治療途中でも続きを別の医院で受けることは可能です)。
本来は、患者さんの疑問や不安材料をすべてクリアにして処置を進めるのが理想的なのです。患者さんが質問する勇気も大事ですが、むしろ歯科医師側が“質問を自由にしてもらえる雰囲気”をつくるのが大事だと思います。信頼関係の構築なしで治療を進めたら……トラブルがあった場合の責任は歯科医師にありますが、実際に傷つくのは患者さん本人だということをお忘れなく。
(構成=小澤美佳)