インプラントは人工物だから虫歯にならない…は大きな誤解
【Q】インプラントはどのくらい持つのでしょうか
【A】「一生持つ」とは言い切れません。人工の歯ではありますが、インプラント周囲炎などの病気になって外れてしまう可能性もあるのです。
「インプラントは人工物だから虫歯にも歯周病にもならない」と思っているとすれば、それは誤解です。インプラント治療を希望される患者さんの多くは過度に期待し、「一生使える」「第二の永久歯」と幻想を抱く方がいらっしゃいますが、大きな誤解なのです。
インプラントにも歯周病は起こり、それを「インプラント周囲炎」と呼びます。虫歯も歯周病も細菌によって引き起こされますが、インプラント周囲炎も細菌感染によって起こります。
よその医院でインプラント治療をして3年くらいしか経っていないのに揺れてきた……というお悩みで来院された女性の患者さんがいます。その方は20代のときに前歯を事故で失い、ブリッジにするため残った奥歯を大きく削ったそうです。しかし、そのブリッジも外れて前歯がなくなってしまい、「一度は自殺も考えた」とおっしゃっていました。