脊柱管狭窄症<4>退院2カ月で杖とはオサラバできた
全身麻酔をかけられた曽我さんは、家族や社員に見送られ手術室に入り、手術台では腹臥位に寝かされた……。
背骨を固定させるために、6本のボルトが挿入されるという10時間に及ぶ高難度な手術が施行された。
術後3日ほど経て、歩行器を用いた歩行訓練が開始され、やがて歩行器が杖に代わって病院内の廊下を歩き続けた。
入院2カ月ほどして退院。支払った入院費用は3割負担で約100万円である。高額療養費の返還と民間医療保険で、個人負担はゼロになった。
担当医から「半年間は安静にしてください」と、言われた。
自宅にあるベッドを1メートルほど高いベッドに取り換え、ダイニングの椅子も座高を高くして座る椅子に変更した。腰を落とすソファにはまだ座れない。
現在、1日の目標の歩数を決めて散歩を継続しているが、退院2カ月が過ぎて、杖の使用も必要がなくなった。
「手術痕は、まだ少し痛いですが、10年間苦しんできた痛みからは解放されました。この手術は痛いという恐怖感を抱いておりましたがね。これなら1年半前、医者から手術を勧められたとき、さっさとやっておいたほうがよかったと反省しています」
(おわり)