脳<上>脳を活性化させる朝の起床と入浴の方法 廃用性委縮を防ぐ
そのため、脳も普段からトレーニング(脳を使う・考える)することが大切になる。
市販の「脳トレ」の書籍やゲームなどを活用するのでもいい。そして、生活習慣にも目を向けよう。つまり、「脳にいい生活習慣」をしているかどうかだ。
まず、脳を活性化させたいなら、毎朝「早起き」をすること。それは「早寝早起き」が、人間が本来、持っている生活リズムだからだ。ところが、定年退職して仕事を辞めた途端に記憶力や判断力が衰え、中には認知症の症状が表れる人も少なくない。そのような人は、仕事を辞めたことで規則正しい生活が崩れ、早起きしなくなることが多いという。
人の脳の前頭葉という部分は意思や思考、創造など高次精神機能と強い関係があり、使わないとすぐにサボるようになる。ルーズな生活を送るようになったり、仕事にも関わらなくなると、記憶力や判断力が衰えるのはそのためだ。前頭葉の働きを衰えさせないためには、できるだけ早起きを心掛けるべきだという。
「ただし、『早起き』と『いきなり起き』は違うので注意してください。『いきなり起き』とは、目が覚めたら、いきなり起きて行動し始めることです。自動車にたとえると、エンジンが温まっていないのに高速道路を全開で飛ばすのと同じです。起きたばかりの脳には酸素も栄養も不足しています。その状態でいきなり行動し始めると、脳は準備不足のままフル回転することになり、トラブルのもとになります」