州民が州民を自由に訴えて「賞金」まで…テキサスで中絶訴訟が泥沼化
この訴訟は元夫が、「元妻の中絶行為を助けた友人女性2人には、胎児の死に対して責任がある」と訴え、それぞれに対し1人100万ドル(1億3千万円)もの支払いを請求しています。もし元夫が勝てば、「胎児にも人間と全く同じ人権がある」という中絶反対派の悲願が認められることにもなり、それにより女性の権利がさらに狭まることを警戒する声も高まっています。
ところがこれに対し、訴えられた方の友人女性たちが逆に元夫を訴えたことで、事態はさらにややこしくなりました。
元夫は、2人の友人と中絶を受けた本人とが交わしたショートメールを、最も重要な証拠として提出していました。しかし今回友人女性たちは「これらのショートメールは本人の許可なく無断で閲覧されたもので、プライバシーの侵害だ」と訴えたのです。もしこれが認められれば、元夫はこれを証拠として使えなくなることになります。
中絶をめぐって泥沼となった訴訟合戦がどこに着地するのか、全米が固唾を飲んで見守っています。