飲酒は「腎臓」にも大きなダメージを与える…缶ビール1日3本以上は危ない
また、アルコールを摂取すると利尿作用が高まり脱水になりやすい。脱水で体内の水分量が減ると血液量も減少し、腎臓へ十分に血液が行き渡らなくなって腎機能は低下する。
「高齢者の場合、加齢に伴い基礎代謝が低下して細胞内の水分量は減少します。さらに加齢による腎機能の低下から多尿になり、より体内の水分は失われやすくなります。お酒を飲む際は、あわせて適度に水を飲むのが脱水予防に有効です」
自分が生まれたときの体重が2500グラム未満だった人も注意したい。低出生体重児は将来的に高血圧や慢性腎臓病になりやすいことが近年の研究で分かっている。
「腎臓には一般的に尿を作る役割を担うネフロンが左右それぞれに約100万個ありますが、低出生体重児は生まれつきその数が少ない。腎機能は加齢に伴い低下するうえ、元から数が少ないと普通の人より腎機能が悪くなる速度が速いのです」
現在、日本国内での人工透析患者は約34万人いると推計されている。年間約3万人が新たに人工透析を開始し、その数は増加の一途をたどっている。
腎臓を守るためにも、お酒は適量にして毎日の晩酌を楽しみたい。