著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

帯状疱疹の痛みには一般的な鎮痛薬ではあまり効果が得られない

公開日: 更新日:

 では、長い期間、ピリピリした痛みに耐えなければならないのか……というと、決してそんなことはありません。痛み止めの一種でプレガバリンやミロガバリンという成分のクスリがあります。これらは神経障害性疼痛に用いられるクスリで、整形外科領域でよく使われています。

 プレガバリンやミロガバリンは、神経の興奮を抑えることで鎮痛作用を発揮します。帯状疱疹による痛みも神経の障害が原因なので、これらのクスリが効果を発揮する場合が多いのです。これら以外にも神経障害性疼痛に用いられるクスリはありますが、ほとんどの例でこれらが使われます。そのため、帯状疱疹の治療としてはまず抗ウイルス薬の投与、そして発症した時点で痛みを感じている方も多くいらっしゃるのでプレガバリンやミロガバリンといった神経障害性疼痛に用いられる鎮痛薬、必要に応じてそれらにメコバラミンを追加する、といったケースが多いと思います。

 プレガバリンやミロガバリンは神経の興奮を抑えるとお話ししましたが、脳も神経です。つまり脳の興奮も抑えられるため、副作用として眠気が出ることがあります。こういったクスリを使う際は、車の運転やケガの恐れがある作業に十分注意しましょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?