「脳血管障害による認知症」は高血圧と深く関係している
「これならできる」減塩法を見つけて実践
塩をしっかり利かせた味付けは、わかりやすいおいしさだと思います。それに慣れてしまうと、少ない塩分量の食事では物足りなさを感じるでしょう。
また、外食や出来合いの弁当、総菜はどうしても塩分量が多い。自炊派ではない方が塩分量を減らすのは難しいかもしれません。
それでも今の塩分量が多い生活を続けていると、高血圧、脳卒中、心筋梗塞、認知症などのリスクは高いままの可能性が高い。「これならできる」というものを見つけ、少しずつ生活を変えてみませんか?
旅行ジャーナリストの50代女性は、月の半分は国内外のあちこちに出かけ、取材の日々。その土地土地の食材を堪能すること、魅力的な飲食店を発掘し関係を築くことは大切な仕事ですから、取材先で「減塩中です」とは言ってられません。出されたものは貪欲に食べ、取材の合間を縫っての食のリサーチも積極的に行う。
その代わり、東京に戻ったら、「ほぼ塩分なし生活」を送るそうです。塩分の入っている調味料(醤油、ソース、味噌、ポン酢、ドレッシング、マヨネーズなど)は使わず、パンやうどん、練り物やハム、ソーセージといった加工食品は原材料に塩分が含まれるので食べない。
でも、食が貧しくなるわけではない。彼女はオリーブオイルが大好きで、お気に入りの一本を自宅にストックしている。値段は少し高めでも味がいいと思った野菜やパスタにそのオリーブオイルをたっぷりかけ、フレッシュなハーブ類やかんきつ類を搾って食べたりするそうです。限りなく満足がいく食事を取りながら、減塩も両立させている。
人によって「これならできる」は異なります。激辛好きの人なら、塩の代わりに辛み成分を多くすることで、塩分が少ない物足りなさをカバーできるかもしれない。減塩は「この日だけやればいい」じゃないからこそ、自分ができる方法を見つけ、日々に取り入れていくことが大事だと思っています。
■減塩のコツ
・醤油はかけずに、つける
・醤油やソースをかけるのは、味見してから
・薬味、スパイス、酸味を活用し、減塩の物足りなさを補う
・味の濃いモノを重ね合わさない(例えば、「炊き込みご飯+味噌汁+こってりおかず」は避ける)
・素材の味を意識して楽しむ