なぜ帯状疱疹ワクチンの対象年齢が、50歳以上から18歳以上に拡大されたのか

公開日: 更新日:

 チクチクピリピリといった痛みの後、水ぶくれを伴う赤い発疹ができる帯状疱疹。これを予防する帯状疱疹ワクチンはこれまで50歳以上が対象だったが、対象年齢が一気に拡大し、条件付きとはいえ18歳以上になる。なぜ? 愛知医科大学皮膚科学講座教授の渡辺大輔医師に聞いた。

「帯状疱疹は50歳以上で患者数が増加する病気です。一方で、若年で帯状疱疹を発症する人も増えています」

 帯状疱疹は、水疱瘡のウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因となる病気だ。

 水疱瘡は一般的に子供の頃に経験するが、水疱瘡が治ってもウイルスは背骨近くの神経節に潜伏している。

 そして、過労やストレス、病気などで免疫力が低下した時に再び活性化して、帯状疱疹として発症する。50歳以上で発症率が高まるのは、加齢に伴い免疫力が低下するから。では、若年の発症が増えているのは?

「2014年に水疱瘡の定期接種が始まったことで、子供の水疱瘡が激減。それによって、ブースター効果を得られにくくなったのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方