著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【フェヌグリーク・メティ】滋養強壮や栄養補給で授乳期女性に人気

公開日: 更新日:

 フェヌグリークは、中東やアフリカ、インドで栽培され、古くから愛用されてきたハーブのひとつです。煎ったフェヌグリークの実(メティシード)を粉末にしたものは、カレーのスパイスとしても広く使われています。また、スープなどの風味付けとしても重宝され、豆料理やシーフード料理にも利用されます。

 フェヌグリークは「出世香辛料」とも呼ばれる珍しいハーブで、種の段階では「フェヌグリーク」や「メッチ」、緑の葉が「メティ」、乾燥させた葉が「カスリメティ」と呼ばれています。

 江戸中期に長崎を中心に起こった蘭学ブームに伴い、薬草「胡櫨巴(コロハ)」として持ち込まれたものの、農作物として定着することはなく、現在は種や葉を乾燥させたものが香辛料として輸入されています。生野菜はこれまで国内で流通していませんでしたが、近年はシャキシャキとした食感でほろ苦い味が特徴のメティの国内生産が盛んになってきているとのことです。

 フェヌグリークは古くから民間薬として利用され、滋養強壮、栄養補給、食欲増進、解熱剤としての効果があるとされています。特に催乳作用があると考えられ、授乳期の女性が摂取する習慣があるそうです。まだまだ研究段階でメカニズムに関しては今後に期待したいですが、ダイエット効果にも有効な可能性があると、その栄養価の高さに最近注目が集まっています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情