顔の赤みが引かない…「酒さ」に悩む患者が急増している

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 肌トラブルといえば、ニキビを思い浮かべる人が多いだろう。ただ、頬や鼻の周りが酔っぱらったように赤く火照っているなら「酒さ」かもしれない。聞き慣れない名前だが患者数は国内に約380万人と推定され、近年、酒さと診断される人が急増しているという。「二子玉川ファミリー皮ふ科」院長の玉城有紀氏に聞いた。

「酒さは、主に頬や鼻の周囲に慢性的な赤みが生じる病気です。初期では赤くなったり治まったりを繰り返し、進行するにつれて赤みが引きにくくなります。いわゆる『赤ら顔』の状態で、人によっては火照りや灼熱感を訴えます。また、丘疹と呼ばれる赤い小さなプツプツが生じる人もいますが、ニキビのように毛穴の詰まりがないのが特徴です。30~50代の女性に多い印象があります」

 酒さを発症する原因ははっきりと分かっていない。ただ、悪化因子として紫外線や湿度、気温といった外部環境や、乾燥や摩擦、刺激が強いスキンケアのほか、血管拡張作用のあるアルコールや香辛料が入った辛い食べ物の摂取が挙げられる。中でも近年は、コロナ禍から一般的になったマスク着用が大きな要因のひとつになりつつあるという。

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