著者のコラム一覧
最上悠精神科医、医学博士

うつ、不安、依存症などに多くの臨床経験を持つ。英国NHS家族療法の日本初の公認指導者資格取得者で、PTSDから高血圧にまで実証される「感情日記」提唱者として知られる。著書に「8050親の『傾聴』が子供を救う」(マキノ出版)「日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる『感情日記』のつけ方」(CCCメディアハウス)などがある。

小中不登校30万人、ひきこもり146万人…ともに過去最多を更新中

公開日: 更新日:

 さらに近年は、80代の親が50代の子どもの生活を支える「8050問題」が社会問題化しています。実際に誰とも合わずにひきこもりを続けるうちに精神疾患まで発症し、その通院すら拒むため「もう手のうちようがない」と嘆くある80代のご両親からは、「自分たちが倒れた後のこの子の将来が不安でたまらない」といった胸が痛くなるようなご相談を受けることも一度や二度ではありません。

 いずれにしても、不登校であろうがひきこもりであろうが、そういった問題を抱えているわが子の将来を憂い心配される親御さんの心中たるや、察するに余りあるものがあります。

■原因は凄惨ないじめやブラックな職場とは限らない

 そうした親御さんに「お子さんの不登校やひきこもりの原因は何だとお考えになられていますか?」と尋ねると、多くの方は「わからない」と言い、あえてと問うと「いじめに遭ったせいで」「学校や職場の対応が悪かったから」といった意見に加え、「親が甘やかし過ぎたせいではないか」といった声も聞こえてきます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン