著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

目を水道水で洗ってもいい?カルキで殺菌されてはいるが…

公開日: 更新日:

 目を不必要にこすったり、コンタクトレンズを使用したりで、黒目に目には見えないほどの小さな傷ができていたとします。その状態でシャワーで目を洗うと、傷口から感染してしまい、最悪の場合は失明に至ることも。細菌なら抗生物質で殺菌できますが、アメーバには効きません。

 たとえば、目にゴミが入って痛みがあるが、目薬などがない。そういった緊急時にざっと水道水で洗うのは致し方ないと思われます。が、習慣化はリスクが上がるので絶対にやめましょう。

 ある程度の年齢の方なら「でも昔、小学校のプールの授業の後は、目を小さなシャワーみたいなもので洗うように指導があった」と思い出した方もいらっしゃるかもしれません。

 たしかに目洗い器というものが、プールサイドなどに設置されていましたね。プール水に含まれる塩素を洗い流すためのものでしたが、30年ほど前から使用されないようになったんですよ。

 その頃、小中学校に眼科校医がつくようになり、そのアドバイスで廃止となったのです。そうそう、「では市販の目を洗う洗浄液はどう?」という質問もよく受けますが、あれも眼科医としてはお勧めしません。それについてはまた次回。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較