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荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

白内障ではないが眼内レンズで「老眼」を治療したい

公開日: 更新日:

「白内障はまだ出てないけれど、多焦点レンズを挿入して老眼を治療したいが可能?」と知人から質問されたことがあります。

 多焦点レンズを使用した白内障治療は、あくまで「白内障」という病気を治すためのもの。多焦点レンズは保険適用ではありませんが、2020年から選定療養の対象となっています。選定療養については、この後で詳しく説明しますね。

 しかし、白内障のない方や白内障であってもまだ手術の必要がない方が「老眼を治したい」という希望での手術は選定療養の対象から外れ、自由診療(全額自費)となります。当クリニックでは片目で約80万円となっています。

 私は老眼治療で相談に来られる患者さん全員に手術を勧めるわけではありません。老眼はあるが、日常生活の見え方には不自由がないというような方が眼内レンズにすると、見えにくさを感じることもあります。

 眼鏡やコンタクトレンズで視力がよく出るようなら、遠近両用のコンタクトレンズや、以前この連載でもお話ししたレーシックのモノビジョンを提案します。私自身の目は、現在このモノビジョンにしてあります。

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