帯状疱疹について知っておきたいこと(上)ワクチンを絶対に打とうと思うワケ

公開日: 更新日:

「水ぼうそうを一度発症していると、私たちは水痘・帯状疱疹ウイルスへの免疫を獲得しています。この免疫は時間の経過とともに弱まりますが、子育て年代で水ぼうそうを発症した子供たちと触れ合い、再び同じウイルスと触れることで免疫がまた強くなります。だから、神経節にウイルスが潜伏しているとはいえ、50歳を越えるくらいまではウイルスの休眠状態を保てていたのです」

 ところが2014年から1~3歳の子供の水痘ワクチンが定期接種化し、水ぼうそうを発症する子供が激減。それによって再びウイルスに触れる機会が激減し、免疫がまた強くなる“ブースター効果”を得る機会も激減した。つまり、ウイルスの休眠状態を50歳まで保ちにくくなった。

「これまでは帯状疱疹を発症するリスクが低かった世代でも、疲労、ストレス、病気など免疫力が低下すると帯状疱疹を発症するようになった」

 帯状疱疹はつらい病気だ。50代の女性は「単なる虫刺されだと思っていたら、数日後に額から頭頂部にかけてわーっと針で刺されるような激痛に襲われた」と話す。帯状疱疹がきっかけで顔面神経まひに至る人もいる。ちなみに顔面神経まひは、カナダ出身の人気歌手、ジャスティン・ビーバーがその症状を「こっちの目はまばたきできないし、顔のこっち側では笑えない」とSNSで訴えている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ