巨人高卒3年目・辻が一軍へ 原監督“サプライズ抜擢”の理由
巨人は19日、2月1日からの春季キャンプの一軍メンバーを発表した。ドラフト2位・戸根(日大)と3位・高木勇(三菱重工名古屋)の新人両投手が入った他、サプライズは高卒3年目内野手の辻東倫(20)の抜擢だろう。
パンチ力がセールスポイント。昨春の二軍キャンプでは、同じ右投げ左打ちの松井秀喜臨時コーチから直接指導を受けた有望株だ。二軍での2年間の打率は.213、.222ながら、昨年7月に全18試合で打率.328を叩き出し、ファームの月間MVPを受賞。昨季は二軍でチームトップの108試合に出場した。昨年から2年連続で高橋由の沖縄自主トレに同行している。
原辰徳監督(56)の“懺悔”の意味合いもありそうだ。FAで捕手の相川亮二(38)を獲得した見返りの人的補償で、高卒2年目内野手の奥村展征(19)がヤクルトへ流出してしまった。原監督が戦力になるベテランを厚めにプロテクトしたことが招いた悲劇である。
1年目を終えたばかりの高卒選手をプロテクトから外した事実は、アマチュア球界にも波紋を呼んだ。巨人の今後のスカウト活動にも影響するとみられ、実際に巨人のスカウトも「今年は高校側からの風当たりが強くなるかもしれません」と顔をしかめている。