<第19回>公益法人協会理事長が苦言「前任者への顧問料なんてありえない」

公開日: 更新日:

 くだんの顧問は、そうした事情を把握しているからこそ、義務と責任が問われにくい曖昧な立場に納まっているのかもしれない。

 親方株の「顧問料」はどうか。

「気になるのが公益認定の時、内閣府に提出した書類に顧問料の説明が書いてあったのかどうか。内閣府がそれを認めたかどうか、ということです。というのも、その顧問料は相撲協会が払うのではないのでしょう? 年寄(親方)は給料が出るということは、職員としての地位を売買していることになる。前任者への顧問料なんて、他の公益法人では普通はありえないことですからね」(太田理事長)

 顧問料とは名ばかりで、名前を変えただけの親方株の売買。相撲協会は顧問料は強制ではないとしているが、建前であることは明瞭だ。もし、内閣府の公益認定等委員会が顧問料についての書類に目を通した上で許可したなら、親方株の売買を暗に認めたことになる。相撲協会が書類に一切書いてなかったとすれば、それはそれで大問題だ。

 相撲協会の親方、職員は理事長と顧問に恐れをなし、真っ向から異議を唱える者はひとりもいない。2人による相撲協会の私物化は今度も続くだろうし、そうなれば待っているのは滅びの道だ。(おわり)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も