<第19回>公益法人協会理事長が苦言「前任者への顧問料なんてありえない」
北の湖理事長と、その右腕である顧問に牛耳られている日本相撲協会。「公益法人」の看板もかすむばかりだ。
顧問はパチンコメーカーから500万円の裏金をもらうも、「それはもう返したから」という理由で無罪放免。いまだに理事長の威光をかさに好き放題やっている。
これまで水面下で高額売買されていた親方株も、継承者が前任者に顧問料を支払うことを認めることにより、半ば合法化してしまった。
顧問は裏金で私腹を肥やし、親方衆は親方株を弟子に高値で売ろうと虎視眈々。果たして、これがまともな公益法人といえるのだろうか。
さまざまな公益法人への支援などを行う「公益財団法人公益法人協会」の太田達男理事長は、「その顧問のことですが」とこう言う。
「非常に判断に困りますね。もちろん、一般論として『不正なお金をもらっても、返したからいい』は通りません。返したからといって、横領の行為自体は消えるのか。もし、我々の公益法人協会で同じことが起きたら、とても免罪はできません。ただ、顧問という立場が非常に曖昧なのです。公益法人は利益の供与だけは絶対にしてはいけない。これが理事や役員ならば、彼らの義務に相反する可能性がある。しかし、公益法人としての義務をどこまで顧問に求められるのか。顧問がどういう形で協会と契約しているのかわかりませんし、はっきりしたことは申し上げられません」