始動初日に2ケタ勝利宣言 巨人ドラ1桜井は“持ってる男”
巨人のドラフト1位右腕が思い出の場所で始動した。
3日、兵庫・神戸市の須磨海岸で約1時間、汗を流した立命大の桜井俊貴(22)。入寮を控える中、母校の北須磨高時代に冬場のトレーニングを積んだ場所を選択し、「自分の原点。新たなスタートという気持ちで練習した」と話したこのドラ1新人、実は「強運の持ち主」らしい。球団関係者がこう言うのだ。
「部長をはじめ、スカウト5人前後で最終チェックしたドラフト直前のリーグ戦で、延長14回206球を投げて完投勝利。スカウトが『一世一代の投球』とうなった熱投でドラ1の座をゲットすると、高橋由伸新監督が視察した明治神宮大会の東北福祉大戦で18奪三振の大会タイ記録ですからね。大事な試合になるほど本領を発揮する勝負強さが魅力で、いわゆる“持ってる男”なんです」
昔から注目される試合に強かった。北須磨高3年夏に強豪・育英を完封し、「公立の星」と脚光を浴びた。しかし、恩師の徳山範夫監督は「ターニングポイントはその試合より2年夏。桜井の中学の先輩で、中日に4位指名された福クン(敬登=JR九州)という注目の左腕が須磨翔風にいて、その試合で無四球完封勝利を挙げたんです。福クン目当てに集まったプロのスカウトから注目されるようになり、その後8球団が挨拶に来たんです」と明かす。