違法賭博のバド桃田 5月処分解除も今季は“海外ドサ回り”
元世界ランク2位が今季はドサ回りを強いられそうだ。
違法賭博で昨年4月に無期限の試合出場停止処分を科されたバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(22)。5月に処分が解除され、早ければ5月27日開幕の日本ランキングサーキット大会(さいたま市)で復帰する。
桃田は昨年、世界バドミントン連盟(BWF)の登録を抹消され、世界ランキングに反映されるポイントが失効。現時点で世界ランク上位勢が参加するスーパーシリーズ(SS)の出場資格はない。日本代表からも外れたため、国際試合には自費での出場になる。
復帰後の桃田が出場できるのは「インターナショナルシリーズ」や「フューチャーシリーズ」などSSよりも低い格付けの大会のみ。今季の桃田の主戦場はSSの下部大会になるとみられるが、肉体的にも精神的にも相当な負担を強いられかねない。
各国の首都や大都市で行われるSSとは異なり、下部大会はバドミントンが盛んではない国が開催地になるケースが多い。中南米ではドミニカ共和国のサントドミンゴ、欧州でもハンガリーやチェコの地方都市で行われている。個人で参加する桃田は遠征先への移動に加え、現地では単独行動となり、大会のエントリー手続きも全て自分でこなさなければならない。
競技に集中できる環境ではないものの、桃田にはかえって好都合だ。下部の大会には世界のトップ選手は出場しないため、戦術など手の内がバレるリスクがないからだ。
いずれにせよ、今季の桃田は海外の地味な大会でひっそりと戦うことになる。