年寄降格の貴乃花親方 前日つるし上げ年寄総会の一部始終
結局、年寄総会は「処分に関しては明日29日の理事会に任せる」と、親方衆の意見が一致して終了した。ある親方が言う。
「どんな事情があれ、さすがに貴乃花をクビにするのはマズいという判断が上層部で働いたんじゃないか。つまり理事会に解任動議を持ち込まないでくれ、ということでしょう。いまはともかく、現役時代は絶大な人気と知名度を誇った大横綱。クビにすれば、ファンや世間の反発を招きかねない。それに協会から追放してしまったら、貴乃花親方は何をしでかすか分からない。これまでも貴乃花親方はテレビや週刊誌などで散々、協会を批判してきた。失うものがなくなったら、それこそ手段を選ばないだろうからね」
年寄総会後の理事会では、貴乃花親方の1階級降格が決定。これまでの役員待遇委員から、ヒラの委員に。さらに職務分掌も発表され、審判部と指導普及部の配属となった。
八角理事長は本場所の土俵下で審判を務めることになった貴乃花親方について、「人気というものがある。お客さんに仕事ぶりを見てほしい」と言った。職場が土俵下なら、さすがに25秒でトンズラというわけにはいかない。あれだけ協会に刃を向けながら、クビが危うくなった途端、ペコペコと頭を下げ、醜態をファンにさらし続けることになった。
形だけの「反省」や「謝罪」はすでに見透かされているし、「処分はクビしかない」と憤る親方が多かったことも、貴乃花親方は肝に銘じた方がいい。