「一兵卒」宣言も信用されず 貴乃花親方“死んだふり”作戦
「すべてをゼロにして、一兵卒として出直します」
23日、貴乃花親方(45)が事実上の「全面降伏」。日刊ゲンダイが既報の通り、内閣府に提出した告発状も取り下げる方針で、「弁護士と協議する」と話した。
昨年の日馬富士暴行事件以降、貴乃花親方は正面切って、相撲協会にケンカを売っていた。それが弟子の貴公俊の付け人暴行で、すべて水の泡だ。
しかし、ある親方は「“改心”なんて信用できませんよ。貴乃花親方の野望はあくまで理事長のイス」と、こう続ける。
「だからこそ、ここでクビになるわけにはいかないのです。春場所当初は無断欠勤が続き、親方衆の間から『年寄総会で解任動議が出るのも時間の問題』という声すら出ていた。そこに貴公俊の暴力事件が起こったことがトドメになった。ここでなおも協会との対立路線を続けようものなら、本当にクビになりかねない。今回、白旗を揚げたのもポーズ。今後を見据えて当面はおとなしくしているでしょうが、理事へ返り咲き、やがて理事長の座を狙って動きだすのは時間の問題でしょう」
協会改革、暴力根絶を本気で貫くつもりなら、クビを恐れることも、告発状を取り下げる必要もない。結局、貴乃花親方にあるのは私利私欲なのだ。