中日・根尾は2年目で崖っぷち 一軍定着には打撃の成長急務
捲土重来を果たせるか。
2年目となる今季、一軍定着への期待がかかる中日の根尾昂(19)が、野球漬けのオフを送っている。
昨秋のキャンプを皮切りに、台湾でのウインターリーグ、先輩・平田との米ロス自主トレを経て、先日はイチローも師事したトレーニング研究施設・ワールドウィング(鳥取)で練習を積んだ。
その根尾は今季、外野に挑戦する。プロ入り時から持ち続けている遊撃へのこだわりはあるが、レギュラーである京田の壁は分厚く、与田監督も本人も、外野をやることで一軍での出場機会を増やすことが狙いだ。
しかし、外野をやったからといって、一軍定着できるとも限らない。
「外野とて、順調にいけば大島、平田、福田の3人でレギュラーは固定される。誰かがケガをしたときなど、不慮の事態に割って入れるかどうかだろう。何より根尾の課題は、ポジションうんぬんより打撃です」
とは、中日OB。
「昨季は二軍で打率・210、2本塁打にとどまった。このオフ、バットの構え方など、打撃フォームを試行錯誤しているものの、しっかり捉えた打球が少なく、非力感も否めない。大阪桐蔭時代は投手、野手の複数ポジションを任されていたから、守備面でもまだまだ発展途上。打撃をカバーできるほどでもない。つまり、ある程度は打てないことには、一軍での出場機会は限られる。まして、今季は与田監督が就任2年目を迎え、昨季の5位Bクラスからの脱出が絶対条件。勝負の年になる。昨年のヤクルトの村上宗隆のように、開幕から根尾を根気強く起用し続ける雰囲気はありませんから」
外野挑戦は決してマイナスにはならないにせよ、まもなく始まるキャンプで打撃の成長をアピールしなければ、今季も二軍暮らしが続きかねない。