がけっぷち萩野公介 競泳五輪派遣標準クリアに必要なもの
長引く不調からの復活を目指すリオ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダリストの萩野公介(25)が21日、高地トレーニングを行うため合宿地のスペイン・シエラネバダに向けて出発した。
現地では3月末まで、泳ぎ込みの他、陸上トレを続け、五輪選考会を兼ねた日本選手権(4月1日開幕=東京アクアティクスセンター)に向けて最終調整を図る。
シエラネバダ合宿は所属するチーム平井の恒例行事。日本代表も同地で合宿を張っており、萩野は過去にも現地でハードな練習をこなして、シーズンに備えてきた。同い年のライバルで、すでに東京五輪代表が内定している瀬戸大也に大きく水をあけられた萩野にとって、今回の高地トレは本来の泳ぎを取り戻すラストチャンスだ。
標高2300メートルのシエラネバダは酸素が薄く心肺機能の向上はもちろん、実は泳ぎのフォームを固めるのに最適な地とされる。リオ五輪後に右肘を手術した影響もあり、圧倒的な強さをみせたかつての泳ぎから遠ざかっている萩野には、スタミナ同様、フォーム固めが復活のカギを握る。